10/18(金)「デューク・エリントンを極める!vol.1 ~1960~67年のデューク・エリントン・オーケストラ~」

イベントのお知らせです。お気軽にお越し下さい。

 

■国立ノートランクス「極める!シリーズ」

 

デューク・エリントンを極める!vol.1  ~1960~67年のデューク・エリントン・オーケストラ~」

 

日時:10月18日(金)19時半~ 参加費無料

会場:国立ノートランクス(JR国立駅前徒歩3分)http://notrunks.jp/

DJ 後藤敏章(元ディスク・ユニオン、中央線ジャズ決定盤101執筆者)


Duke Ellington - Perdido (1964) - YouTube

 

 エリントン・オーケストラがニューヨーク・ハーレムの白人専用高級クラブ「コットン・クラブ」専属楽団になったのが1927年。そのブレイク以来、1974年に亡くなる数ヶ月前まで取り立てて大きなブランク期間もなく、デューク・エリントンは第一線で働き続け、世界と歴史に名を残す偉大な音楽家となりました。

 

 その50年にも及ぶキャリアを極めて行くという壮大?な企画「エリントンを極める!」シリーズ第一回目は、1960~67年のエリントン・オーケストラに焦点を当てます。

 

 当時キャリアは40年を迎えようかという超円熟期ですが、音楽そのものは瑞々しい。なんでこんな音出せるんだというユニークなハーモニー、楽団員の有能かつクセがあるキャラを的確に生かした繊細なアレンジ、しかし表現はギリギリまで削ぎ落として簡潔で分かりやすいので、エンターテイメントとしても満足度高いという、この時期のエリントン・オケは聴きどころが多い。ピアニストとしてのエリントンがめちゃくちゃかっこ良くなってくるのもこの時期です。戦前エリントンはものすごく素晴らしいんですがハードル高いと自分の経験上思います。まずは60年代のエリントンを楽しんでから遡っていこうと、ひとまずそんな風に考えています。

 

 音源で言えば、コルトレーンやミンガス、ローチ、ベイシーやホーキンスなどのジャズ・ジャイアンツとの共演名盤、シンフォニック・オーケストラなどの大作などいろいろある年代なわけですが、今回はそこは触れず、エリントン・オーケストラ単独音源に絞ります。

 

 作品としては、複雑な編曲とエリントニアンの楽器の妖しい響きが絶妙に噛み合った「The Nutcracker Suite」(1960年)から、エリントンの最大の片腕ビリー・ストレイホーン追悼盤「"...and his mother called him bill"」まで(1967年)。「極東組曲」、「ポピュラー」などの後期エリントンの代表作、エリントン・ライヴ盤の最高峰「Great Paris Concert」はもちろんかけます。また、良作揃いながら、ともすれば「企画ものが多くてあんまり」みたいに捉えられてしまうリプリーズ・レーベル時代の作品もけっこうかけます。映像も流します。

 

 "エリントンが創造したビッグ・バンド・サウンドは、それまでのジャズを支配していたブラスとサックスのセッションごとの対立ではなく、そのブレンドにある。

たった3本の楽器が色彩ゆたかなサウンドをつくりだすこともしばしばある。幼いとき画家を志したというエリントンは、パレットの上で絵具をまぜあわせるように、

楽器のサウンドをブレンドするのである。"(油井正一

 

 国立ノートランクスの素晴らしい音響で、油井さんが言うところの色彩ゆたかなサウンドのブレンドを体感しましょう。ぜひお越し下さい!